◆REPAIRLOG 20040117

     先日ハードオフの達人F氏とブツブツ交換したMUSICAL FIDELITYのA級プリメインですが、VRとファンクションSWがガリっていました。
    早速整備します。

・機器名

    MUSICAL FIDELITY A1
・症状/入手費用
    ガリ。
    0円。
・故障確認
    PC用のSPのプラグを切断し、アンプの背面SP端子に接続。
    SP端子は1系統しかありません。
    入力はポータブルのMP3プレーヤを接続。
    ファンクションはPHONO/CD/TUNER/AUX/TAPEを切り替えます。
・修理部品/時間
    クリンビュー601。
    約20分。
・修理状況
     素直に天板を外そうとしたら、放熱板と接触しているグリスが張り付いて駄目でした。
    とりあえず、電源を入れて暖めます。
    A級ですからその熱はかなりのものです。
    3分でグリスが軟らかくなって外れました。





     ガリっているVRのツマミを外します。
    ローレットがツマミ側にしかありません。
    何か変ですね。

    VRを外して見ると、ALPUS製でした。
    本体はイギリス製ですが、故障で交換したのでしょうか。
    VRの足から基板までは、なんとリード線で接続されていました。
    普通だったら、「なんだぁ、修理交換品じゃん」と思うところですがA1の修理記事を検索してみると他のサイトの写真でも同型のVRが使用されていました。
    うーみゅ?





     このVRは外装がビスで固定されています。
    早速外して分解します。

    フェノール樹脂板に印刷されたカーボンパターンは綺麗です。
    接点を清掃してみましょう。
    やり方としては、薄い紙にCRC等(今回はクリンビューの601を使用)を染み込ませ挟み込みます。
    下の写真の状態で、何度か接点部分をシュウドウします。
    紙が剥離したカーボンや酸化物、部品によっては銀パターンから出る硫化物で黒くなります。
    できたらその後に、接点グリスを塗布しておきましょう。

    また今回とは異なり、外装が金属製でカシメの場合もあります。
    そのようなときも躊躇なく精密ドライバーの先端で捲ってバラします。
    このような清掃による整備は一時的な対処と考えてください。
    やはり10年以上前の製品は、部品交換が正しいやり方です。





     ファンクションSWの接点も601で清掃し、組み立てます。
    ガリは全くなくなりました。
    しかし、いつまでもつやら。

    エージングを開始すると、10分で天板に触れなくなりました。
    100円ショップで温度計を買ってきて、計ってみましょう。