◆REPAIRLOG 19980824
SONYの小さなCDプレーヤをハードオフ**店で購入。
リモコン込みで1300円だった。
最初に見たときはカーオーディオ用かと思ったが、どうもメチャミニと呼ばれていた8mmビデオデッキやBSチューナと同じサイズのような気がする。
(帰ってから計ってみると223*223*65だった)
値札ラベルには「PLAYできず」と書かれていた。
うーむむむ、TOCを読まないのかな?
やめようかなぁ、と思いつつもこれが直せなくてはビデオデッキのメカばかり修理していると言われそうだ。
他に買うものもないしもう3時間近くかけて小作店も回っているので、つい買ってしまった。
・機器名
・症状/入手費用
・故障確認
電源を入れる前にトップカバーを開ける。
特徴は、小さいのに放熱用の穴がまったくないこと。
レンズは特に汚れている様子はない。
トレイの開閉は問題ない。
CDを入れてCLOSEボタンを押す。
あっらら、特に問題なく動作してしまった。
しかし騙されてはいけない、何度か開閉を繰り返すと10回に1回くらいCDが回転しない。
モーターは唸っているが、トルクがない様子で手で最初の1回転をサポートしてやらないとTOCを読まない。
うーん、PLAYできずがわかった。
・修理部品/時間
・修理状況
フロントキャビネットは3個所のツメでとめているだけ。
トレイ上部の押さえを外す(ネジ3本)。
スライダー押さえを外してから(ネジ1本)トレイを外す。
メカ部をシャーシごと外す(ネジ2本)。
ネジの本数を少なくするために、各部はツメを引っかけて固定する工夫がされている。
とりあえずレンズのクリーニングとスライダーのグリスアップをしながら機構を観察する。
光ピックアップのメカはリアのシャフトを中心軸にフロントが持ち上がってフラットになるタイプ。
ということはフロントが完全に持ち上げっていないのかとカムを清掃しグリスアップ。
しかし組み立ててみると問題はまだ発生する。
この状態で1時間ばかり繰り返しイジェクトとローディングを試しながら考えてみる。
スピンドルモータは一度再生を開始したらトルク不足は感じられないほど強く回っている。
手で無理に回転を止めてもトルクはかなり強い。
こうなったらスピンドルモータのサーボ調整サブVRを回してみることにする。
まず元に戻せるようにマジックで印を付ける。
次に回転開始時の音を記憶する。
人間の耳は短時間だとかなり正確で、この音を頼りに元へ戻せる。
サブVRを5度毎に回転してサーボのかかり具合を確認する。
元の位置より2度反時計方向へ戻した位置で勢い良く回転を開始し更に数枚のCDで問題なく動作するのを確認。
チュウーンシュシュ・・・
そうそうこの音、SONY特有のCDPの回転開始時の音だ。
STOPボタンを押してから停止するまでの回転数も少なくなった。
これにて一件落着。

