◆REPAIRLOG 19980725
土日の出勤、さらに自治会長をやっているせいか夏祭りの招待が多くて機器を修理する時間が取れない。
しかし久々に卓電を修理する事ができた。
この卓電はHP製の25ミニと呼ばれる骨董品である。
修理と言っても、腐蝕したニカド電池交換をするだけ。そう、先月リモコンの修理をしていてこいつもやらなくてはと思っていたところだった。
この卓電は今から23年前に購入したもの。
当時はまだ日本も電卓王国ではなく、プログラミング可能な電卓は輸入品のHPとTIくらいしかなかった。
購入ルートもデパートでは無理で、学校に機器を納品している業者から助教授の力添えで買う事ができた。
定価は79800円だったと思う。
HPには上位のモデル45がありアポロが宇宙へ持っていったことで有名だった。
しかしいくらバイトしても14万もしたそのモデルは買えなかった。
でも当時「サンシグマ」が出せる統計用の計算可能な卓電は珍しく、学校内でも色々な人達が見に来た。
豚革のケースに入ったモデル25は珍言采の自慢の一つであった。
このモデルに限らずHPの卓電のファンは、技術系の人達に多い。
しかし当時のモデルのほとんどは、バッテリーパック(ニカド)の寿命が原因で残っていない。

・機器名
・症状/入手費用
・故障確認
・修理部品/時間
秋葉原の秋月で1個250円の単三型ニカド(700mAh)2本を購入。
所用時間は約10分。
・修理状況
珍言采のモデル25ミニもこの23年間で4回目の交換になる。
他の持ち主にも知られていないと思うが、バッテリーパックは2ピースの樹脂ケースを接着剤で張り合わせている。
昔々、最初にバッテリパックを交換しようとして金額を調べると確か1万円を超えていたと思う。
その頃は既に国産プログラマブル電卓が2万以下だったので、購入を諦めてしまった。
ある日バッテリーパックに過電圧をかけてショックで復活させようと試みていたら、ケースが張り合わせであることに気が付いた。
張り合わせの重なり部分が少ないので、カッターナイフの先でそっと剥がすように切り離してみるとうまくバラせた。
内部は折り返し用のスプリング金具が1個だけで、ごく普通の単三型ニカドが入っていただけ。(陽極電極が大きいタイプ)
ニカドを入れ替えて瞬間接着剤で修復するとすぐに使えた。
ニカドバッテリーで注意(知っておく)することは、陽極側にガス弁があること。
充電時に内圧が高くなると安全弁のように開く。
しかし長期間使用しないとこの弁からガスが漏れる場合があり、自分で腐蝕してしまうから始末が悪い。
まあマンガンやアルカリの液漏れに比べると被害は小さいが、十分注意しましょう。
