◆REPAIRLOG 19980620

読者のビデオテープを修理したときに、お礼にいただいたサンヨーのビデオデッキがそのままになっていたので修理することにした。

・機器名

    SANYO F81
・症状/入手費用
    持ち主曰くテープを巻き込む。長期間使用していないので、何処が悪いかよくわからない。
・故障確認
    テストテープを再生すると早送りからの停止後にテープを巻き込むのを確認。
・修理部品/時間
    サンヨーの入間のサービスセンターへ電話して、摩耗部品キットを事前に買っておく。
    所用時間は約3時間。
・修理状況
    テイクアップ側のリールブレーキがうまく動作していないので、トップカバー、ボトムプレート、フロントキャビネットアッセンブリーを取り外す。
    カセットハウジングを取り外してメカシャーシ上のリールドライブ機構をむき出しにする。ここまでは他社のビデオデッキとまったく同じ。
    ビデオ摩耗部品キット(SVP−V5)には下記の部品が入っていた。
    ・ ローディングベルト
    ・ リールドライブベルト
    ・ サプライ ブレーキアッセンブリー
    ・ テイクアップ ブレーキアッセンブリー
    ・ キャプスタン ブレーキアッセンブリー
    ・ フリクション ギアアッセンブリー
    ・ ポリワッシャー
    ・ ローディングベルト挿入治具
    ・ メカオイル
    ・ 注油棒
    ついで作業で、先ずサプライ ブレーキアッセンブリーを交換する。
    次に今日の主目的のテイクアップ ブレーキアッセンブリーを交換しようと古いパーツを取り外そうとしたら、レバー上のブレーキを回転させるシャフトが折れていた。
    トップカバーを外しただけで予測したブレーキアッセンブリーが壊れていたわけではなかった。
    メカシャーシと一体になった樹脂製なので、このシャフトだけ部品交換できない。メカシャーシ毎交換していたらいくらかかるかわかない状態に陥ってしまった。
    仕方がないので、シャフトをゼリー状瞬間接着剤で固める。
    固まってから余分な接着剤をカッターナイフで削り落とす。
    本来ならば樹脂製シャフトの中心が中空になるようにドリルで穴を開け、細いタッピングスクリューでメカシャーシの裏側から固定するべきであろう。
    とりあえずゼリー状瞬間接着剤の効果も調べておきたいので、このままCS放送録画用にして長期間の様子を見ることにする。 修理後テープ4本、特に問題無く動作している。
・報酬
    特になし。