◆REPAIRLOG 19980208

会社の同僚から頼まれていたLDプレーヤの修理を完了した。

・機器名

    パイオニアLD−7000
・症状
    持ち主曰く、イジェクト時にLDが出てこないことが多い。
・故障確認
    言われていた程症状が頻発しなかったが、確かに発生。
・修理部品/時間
    ベルトを2本取り寄せて、525円。
    LD7000には、トレイ開閉機構に1本、光ピックアップ駆動に1本の計2本使用されていたので、この際だから両方交換することに決定した。
    約3時間。
・修理状況
    トップカバーを外しトレイを出したままにする。光ピックアップの側のギアに連動したプーリにかかった角ベルトを交換する。
    注意するのは、ピックアップの位置検出をギア(ラック/ピニオン)で行っているが、このギアを一度外さないとベルトを交換できないこと。
    位置検出にギアを用いているのは珍言采にとって珍しい経験。ギアが高級可変抵抗器のようなポテンショメータのシャフトを、直接回転させる電圧検出タイプ。
    珍言采はこのギアを外すときに、うっかり油性マーカーで印を付けるのを忘れてしまった。
    よって組み立て後にLDを再生しては、どのキャプチャーから再生を開始するかを確認しながら歯の噛み合わせを1枚ずつ変えて調整した。これに30分は取られてしまった。
    本当だったら製造メーカーのライン調整を簡単にするために、メーカーが合わせマークをギアに刻印しているはずなのだが発見できなかった。
    機械的にピックアップスライダーを内周エンド位置、電圧検出ポテンショメータを左いっぱいに回転させた位置へ合わせた状態で、あとはサブボリュームで調整するのかとも思ったが、サブボリュームが見つからない。
    こういうときにサービスマニュアルがないのが辛い。
    次にボトムプレートを外した。ネジが10本近くあった。なんちゅう設計だ。
    基板も外す。ほとんど底を塞いでいる大きな1枚基板で、強度を保つために外周をスチールのフレームでかこっている。これもネジを10本外してようやく取れた。
    トレイの開閉機構は、プレーヤが古いので閉めるときは手で押し開けるときはスプリングの力で飛び出してくるタイプ。
    モーターはベルトを介してギアを回転させ、エレベータ機構になったスライダーを駆動してトレイを上げたり下げたりするだけ。
    このベルトが伸びてスリップしていたせいで、LDが出てこなかった。
    ベルト交換も少し技術が必要。ギアボックスを本体シャーシとスライダーから外して、樹脂製のギアの軸受けを精密ドライバーの先で持ち上げギア1枚を外さないとベルトを交換出来なかった。
    あとは内部の雑きん清掃とピックアップをアルコールで清掃して終わり。
・報酬
    松下のシルバー色VHS Hi−Fi10年選手(壊れていなかった)とSONYのカセットデンスケ(キャプスタン回転せず)を貰った。ラッキー。